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第16回 自治体とNGO/NPOの連携推進セミナー 開催報告
「巻き込む力 国際協力の理解者拡大のためにできること」

第16回 自治体とNGO/NPOの連携推進セミナー 開催報告
「巻き込む力 国際協力の理解者拡大のためにできること」

 

開催日時:2015年2月17日(火) 13:30〜17:00
会場:(一財)自治体国際化協会 大会議室
参加者数:34名(自治体、地域国際化協会、NGO/NPO、企業等、関係者)

 

はじめに
 今回のセミナーでは、国際協力活動に精力的に取り組む外務省、自治体、NGO/NPOの方を

招き、それぞれの取組みをご紹介していただきました。また、国際協力活動への理解者や参

加者の拡大について“連携”という視点から考え、自治体とNGO/NPO等の他セクターが連携す

ることでできることを考える機会としました。
 前半は、外務省国際協力局政策課企画官の荒木要氏より「国際協力の理解者拡大に向けて

〜国際協力60周年の国民への発信〜」について基調講演いただいたあと、飯田市公民館副館長

の木下巨一氏、認定NPO法人地球市民ACTかながわ/TPAK代表の近田真知子氏、事務局長の

伊吾田善行氏よりそれぞれ事例発表いただきました。
 後半は特定非営利活動法人国際協力NGOセンター富野岳士氏の進行のもと、事例発表者3名

とのパネルディスカッションを行いました。

 

◆基調講演
 国際協力の理解者拡大に向けて〜国際協力60周年の国民への発信〜


講演者:外務省国際協力局政策課企画官 荒木要氏

 2014年は日本がODAを開始して60周年にあたり、外務省では国際協力の啓発としてインパ

クト重視で、若者にターゲットを絞った広報戦略を立てられました。若者にターゲットを絞った

のは、次世代を作る若者に国際協力の視点を持ってもらい、社会で活躍してもらうことが必要

という視点からとのことです。

 

 日頃、国際協力に関心がない層に訴えるため、様々なメディアを組み合わせたアプローチ

を考えられ、雑誌、イベントテレビバラエティー番組、ニコニコ生放送でのコンサートやゲー

マーとの対談等、様々な仕掛けを行ってきました。外務省のODA広報予算が10年前と比較

して3分の1に減っているなか、限られた予算のなかで内容をしっかり作り込み、充実させる

ことに重点を置いたそうです。

 

 その効果もあってか、ODAの積極的推進に対する支持率が全体的に上がり,特に20代

若者で向上したとの結果も出てきたということでした。今後は若者に加え、ODAへの支持

率が比較的低い高年層への理解促進をしていくことが課題であるとお話いただきました。

 

 

◆事例発表
【途上国の地域開発に生きる飯田市の地域づくり 】


発表者:飯田市公民館副館長 木下巨一氏

 

 長野県にある飯田市公民館副館長の木下氏からは、住民に共通する「公民館をやる」という

言葉遣いが象徴しているように、公民館を建物としてではなく住民が主体となって運営をし、

そのなかでエンパワーメントしていく機能を持っている「飯田型公民館」の特徴についてお話

いただきました。

 そして、フィリピンの中でも最も貧しい地域の一つとされているレガスピ市において、飯田型

公民館の住民主導で地域課題を解決する力が注目されJICA草の根技術協力事業(パートナ

ー型)(※)で国際協力のプロジェクトに取り組んだことをお話いただきました。プロジェクトを

通し、当初予想していた域を超えた住民自身の課題解決の組織へと発展していったそうです。
 深刻な課題を持っている途上国において、地域で共通する課題を自分たちで発見し解決して

いく取り組みを通して、住民自治の意識が芽生え、組織的な行動が発展していくプロセスを現

地で目の当たりにすると、日本の私たちが学ぶべき取組みになってきていると感じているとお

話されていました。

 

 

【高齢者と途上国の子どもを結ぶ地域活動 】


発表者:認定NPO法人地球市民ACTかながわ/TPAK代表 近田真知子氏 
事務局長 伊吾田善行氏


アジアの子どもたちの教育支援等に取り組んでいる認定NPO法人地球市民ACTかながわ/TPAK

からは、人の役に立ちたいと思っている日本の高齢者が編んだアクリル・エコたわしを、水も洗

剤も不足している途上国の子どもに届けることにより、高齢者のやりがいと子どもたちの衛生状

況の改善に役立っているという「あみあみプロジェクト」についてお話いただきました。
 2013年度、アクリル・エコたわしを編んでいる高齢者グループである「あみあみクラブ」が「よこ

はま国際協力賞」を受賞しました。よこはま国際協力賞は、横浜市が後援しているため、受賞し

たことでNGO活動の信頼度が増すだけでなく、活動している高齢者の自信に繋がっています。

自治体とNGOのお互いの強みを出し合い、質の高い活動に結びついているとのことでした。
 この国際協力活動は、遠い海外で活動することだけではなく、日本にいながらでも十分参加で

きるもので、社会問題となっている高齢化を含め、地球規模で考えて自分たちに何ができるかを

実践することから、国際協力が始まると考えているとお話されていました。

 

◆パネルディスカッション「国際協力の理解者拡大のためにできること」


ファシリテーター:(特活)国際協力NGOセンター事務局次長 富野岳士氏

 事例発表者から、事業を進めていくうえで困ったことと大切にしたこと、他セクターに期待

することなどを発言していただきました。国際協力が一方的な支援でないことの理解促進や、

NGOの信頼性を上げていくこと等、課題があげられました。困ったことを解決するためにも、

自治体の強み、NGOの強み、企業の強み等、事業を進めていくうえで、それぞれが同じ方向

に向かってともに歩むという関係性づくりに期待したいとなりました。
 参加者からの質疑応答も行われ、自治体が国際協力に取り組むことで国内地域にどのよう

な影響があったのかということや、企業はどのような形で国際協力活動に絡んでいけるのかと

いうような意見交換がされました。
 最後は、富野氏よりお互いの違いを明確にし、課題解決のため強みを活かした協働を考え、

「違いを力に」変えていくこと、そして、国際協力の理解者拡大を進めていき、地球規模の課題

解決につながっていくというまとめとなりました。

 

 

おわりに
 参加者の方からは、「関係者との意見交換ができて有意義だった」「各団体や組織の違い

について明確にすることができた」などの感想をいただきました。                
 市民国際プラザは、今後も地域の国際化に関する活動が推進されることを目的に、参加者

の出会いの場や先進事例を紹介する場として、セミナーを開催していきます。
 

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

 

※JICA草の根パートナー型は、一定の実績があるNGO等の団体が、これまでの活動を通じて

蓄積した経験や技術に基づいて提案する開発途上国への国際協力活動をJICAが支援する事業。
http://www.jica.go.jp/partner/kusanone/what/partner.html

 

 

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