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第19回 自治体とNGO/NPOの連携推進セミナー 開催報告
多文化共生×国際協力×防災が生む地域ブランド化と発信力」 マルチステークホルダー連携で災害に強いコミュニティ形成を目指す

「多文化共生×国際協力×防災が生む地域ブランド化と発信力」

〜マルチステークホルダー連携で災害に強いコミュニティ形成を目指す〜

 

開催日:2016722日(金)13301700

会場:(一財)自治体国際化協会 大会議室
参加者数:33名(自治体、地域国際化協会、NGO/NPO、企業等、関係者)

 

はじめに
 

今回のセミナーでは、多文化共生と国際協力を「災害支援・協力」の視点から考える機会とし、「災害時における国際基準の対応力とは何か?」「災害対策基本法改正により、いま求められるマルチステークホルダーによる連携のあり方とは何か?」について、連携事業の先進事例から、連携に至るまでの経緯・課題・ポイントを学ぶとともに、一人ひとりの役割について考えました。

問題提起として「国際基準から考える災害対応における連携・協働の進め方」について、JANIC能力強化グループマネージャー JQAN事務局長 松尾沢子氏よりご講演をいただいた後、それぞれ事例発表いただきました。

後半では、ファシリテーターの松尾沢子氏のもと、実際の避難所で起こり得る複雑且つ多岐に渡る問題に各々の立場(マルチセクター)では、どのように支援に関わることができるかについてグループ毎に考えました。

 

問題提起:国際基準から考える災害対応における連携・協働の進め方


 講演者:JANIC能力強化グループマネージャー JQAN事務局長 松尾 沢子氏

 

東日本大震災など、日本は大規模な国内災害を多数経験しています。海外でもフィリピンの台風被害やネパールの地震により、支援活動が行われていますが、災害がもたらす問題は災害による一次被害だけではありません。

  

災害支援においては、被災された「一人ひとりの方々を大切にする」という前提があり、人道支援の長年の歴史の中で合意形成が条約類として積み重ねられてきた結果、国際的な支援原則が4つあります。
@ 人道: 一人ひとりの人間の生命、尊厳、安全を尊重
A
 公平: 国籍、人種、宗教、社会的地位、政治上の意見などに左右されない
B 中立:  対立の一方に加担しない
C 独立: 政治的、経済的、軍事的立場から独立

   

 象徴的な出来事が1994年にルワンダで起こった「ルワンダの虐殺」と呼ばれる事件です。支援が適切に成されず、多くの避難民が命を落とすという大規模な二次被害が起きたことが国際社会の中で大問題となり改めて議論された結果、「人道支援の質と説明責任に関する必須基準(Core Humanitarian Standard on Quality and Accountability)」ができました。

  

ここでは9つの必須基準を定めています。

1.被災した地域社会や人びとがニーズに合った支援を受けられる。

2.被災した地域社会や人びとが必要な時に人道支援を受けられること。

3.被災した地域社会や人びとは、人道支援の結果、負の影響を受けることなく、よりよい備え
  や
回復力(レジリエンス)を得て、より安全な状態に置かれる。

4.被災した地域社会や人びとが自らの権利や保障されるべき内容を知り、必要な情報を確保で
  き、
自身が関係する事柄の意思決定に参加できる。

5.被災した地域社会や人びと被災した地域社会や人びとが安全に苦情を述べることができ、
  迅速な
対応を受けられる。

6.被災した地域社会や人びとは関係団体の間で調整・相互補完された支援を受ける。

7.被災した地域社会や人びとは、支援組織が経験や反省から学ぶことにより、更に良い支援を
  期待
できる。

8.被災した地域社会や人びとは、必要な支援を、有能で管理の行き届いたスタッフやボラン
  ティア
から受けられる。

9.被災した地域社会や人びとは、リソースが支援組織によって、効果的・効率的、且つ倫理的
  に管理
されることを期待できる。

 

国際的支援原則の観点で触れた「一人ひとりを大切に」という内容が、大きく反映されている事がわかります。これを支援する側の立場で言い換えると、支援をする立場の関係者が9つの基準をクリアするために平時から調整を行い、様々なセクター間で予め相互に関係性を結んでおくということが必要になると言えます。尊厳のある生活の実現とは、当事者の方の権利が尊重され、安心して一定の生活を保障される状態です。その為には食べ物や給水、居住の問題、健康的な生活というところのサービスが必要となります。

  

近年、災害や危機的状態が長期化する傾向にあり、その際には子どもの教育の問題や経済復興、個人の経済の再活性化なども視野にいれた支援の必要があります。また私たち支援者自身も被災している事を考慮し、支援者自身が負うストレスの緩和にも配慮した支援計画と実践が必要となります。

私が事務局長を務める「支援の質とアカウンタビリティ向上ネットワーク」は、これらの原則を踏まえつつ、よりよい支援を目指す関係団体が作ったネットワーク組織です。

日本で災害が起きたときに「災害対策基本法」と、それによって定められた立案するべき計画「地域防災計画」があります。東日本大震災を受けて災害基本法が改訂された中に『平素からの防災への取組みの強化』という項目の記載があり、その中で「・・国及び地方公共団体と民間事業者との協定締結を促進すること」や「国、地方公共団体とボランティアとの連携を促進すること。」と明記がされています。これは、平時から多様なセクター間での連携協力体制を構築しておくことの重要性を意味しています。

また、「記教訓伝承、防災教育の強化や多様な主体の参画による地域の防災力の向上」においても有識者として日頃から行政とは違う立場で実践している人を巻込みながら、一緒に基本法に基づく計画を定めていくということが推奨されています。

「一人ひとりを大切に」考えるという原則を維持しつつ、災害対策基本法で求められている多様性を尊重した支援計画、支援の実施をどう保障すればいいかを私たちは考え、それぞれの立場で起こりうる状況に備えることが必要ではないでしょうか。


事例発表1.在住外国人と考える、地域における防災・減災のあり方

                          

 講演者:ピースボート災害ボランティアセンター 国際コーディネーター ルイス・ロビン敬氏

ピースボートでは災害支援活動を行っており、主な取り組みとして三つご紹介します。一つは東北の復興支援、二つ目は国内外での災害支援、三つ目は防災や減災の取り組みです。災害ボランティアの人材育成など様々なプログラムを行っており、英語版でも実施しています。また家族向けに災害へ備えるトレーニングも行っています。

 

災害時外国人ボランティアの研修では、災害時の要援護者が支援者になるためのトレーニングを行います。平時より安全管理やリスク管理の研修を行う事により、災害時のボランティアの人数を増やすことができます。毎年たくさんの外国人ボランティアが各被災地へ行き、常総市の水害や熊本の地震などでも活躍しました。


 日本に住んでいる留学生や海外から来ている若者向けに東北の被災地の視察も行っています。被災地を実際に訪問することにより理解度向上や実感が得られる効果があります。また「わが家の災害対応ワークショップ」を実施し、実際に震災が起きた場合の一番近い避難所はどこか、自分の住まいの中でつっぱり棒をどのように使うかなど、外国人の方が知らない情報や大使館の電話番号などの災害時に必要なことを知る機会を提供しています。

 

また、楽しみながら防災を学べる機会として「しんじゅく防災フェスタ」というイベントを地域行政、学校、NPO/NGO、企業の協力・協賛のもと開催しています。こども向けの防災教育プログラムや新宿区の消防と協力して人命救助の講座などを多言語で行っています。外国人居住者を巻込むには、このような明るく楽しいイメージを利用して防災の学びや、防災訓練を行うことがポイントです。

  

現場で活動するNGOの立場または、日本で暮らす外国人当事者の目線から自治体が外国人住人を巻込むのに有効な手段としては、「国際交流×防災」をテーマにしたイベントが挙げられます。各国の料理を作ったりパフォーマンスを披露したり、多くの外国人参加者が集まりました。また、情報の多言語化もとても重要です。熊本の震災では多言語化が早く、例えば避難所の場所など重要な情報を多言語で提供していました。

 

<在住外国人のコミュニティと連携、協力>

@  キーパーソンとの連携

A  地域ニーズの把握

B  防災計画策定時の在住外国人の参加

C  楽しいく学べる防災教育


 在住外国人のコミュニティと連携、協力をするには、教会や留学生サークルなど既にあるグループと協力すること、また大使館と協力することも有効です。例えば、イギリス大使館では日本中にイギリス人のコミュニティリーダーを据えており、災害時には安否確認のためにコミュニティリーダーが情報収集を行い、大使館へ伝えるシステムがあります。

 

もうひとつ大切なことはニーズ調査です。例えば地域にイスラム教徒の住民が多ければ、災害時に特別な食料のニーズが発生します。災害時のハラール対応の実施について予め考えておく事は非常に重要であり、平時から相互にコミュニケーションをとって置けば災害時の対応もスムーズとなります。

また、地域の防災計画を作る際に外国人が参加する事も大切です。平時から多くの在住外国人にヒアリングを行い、災害時にどのようなニーズが想定されるか予め把握しておく事が必要です。

そして、一番重要なことは楽しく防災教育を行う事だと思います。防災教育の一環で野外キャンプを実施した際、防災にさほど関心がなかった参加者もテントで寝泊りし、困難な生活を共に過ごす経験をすることで楽しみながら災害について学んでもらえた実感がありました。

 

事例発表2.AJETネットワーク、外国人コミュニティとの連携・協働

                          
 講演者:高岡市共創まちづくり課 現在AJET副会長 ニコラス・ラヴィン氏

JETプログラムとは、言語指導など行う外国語青年招致事業の略称で、参加者は日本国内で草の根の国際化と文化交流の推進を目標としています。

AJET」はJETプログラム参加者の会(The Association for Japan Exchange and Teaching)で、現役JET参加者によって構成された団体です。

AJETでは、現役のJETのサポートをしながらいろいろな取組みをしており、国際交流や多文化理解講座イベントの開催など、JET参加者へ必要な情報提供を支援しています。

 

平成249月、AJETでボランティア活動に関するアンケートを行いました。

アンケートを分析した結果、回答者の大部分(94%)が日本でボランティア活動を行うことに関心を持っていると回答しました。また、59%が既にボランティア活動に参加していると回答しています。

このアンケート調査によって解った事は、「学校の活動」、「コミュニティのイベント」、「JETのイベント」に参加した人数は多かった一方、「復興支援活動」に参加した人数は20.3%と少なく、復興活動に参加したい気持ちはあるにも関わらず参加できないという実情があることでした。

 

ここでAJETが行ってきたボランティア活動を幾つか紹介します。外国人は地震や津波の経験がなく、地震や災害にどう備えるかといった知識を持っている人は大変少ないのです。そこで、阪神淡路大震災の20周年をきっかけに「D-Prep」という防災イベントを開催し、神戸市の消防本部の協力を得て、火災シュミレーションと心肺蘇生法(CPR)を実際に体験する機会を提供しました。

その他にもJET参加者より立ち上げられた慈善団体「Eyes for FUKUSHIMA」は東日本大震災における支援活動を行っています。イベントの企画や募金活動に力を入れており、福島の赤ベコをモチーフにしたTシャツの販売で貢献しました。

 

 アンケートの結果、64%のJET参加者が復興支援ボランティアに参加したい気持ちがあったにも関わらず参加できなかった上位3つの理由として「都合が合わなかった」「ボランティア活動地が居住地から遠かった」、「情報不足」でした。私はこの「情報不足」が一番問題だと思っています。せっかくボランティアに参加したい意思があるにも関わらず、情報が無ければ参加できません。

 例えば、何かしたいと思って被災地を訪れても、英語での情報が無ければ何もできません。また、旅費が高額であることも背景に挙げられました。

英語の情報がないことでAJET事務局に問合せが入ることがありましたが、事務局側も情報不足
叱られることがありました。また、JET参加者の中には旅費援助のためにAJETに募金したいと言う方もいましたが、色々な事情から現状では対応できない状況があります。

ひとつ言える事は、多くのAJETが日本を好み、恩返しがしたいという想いを持っているという事です。

 

最後に、外国人を地域に巻込むには情報が必要だと思います。

今日のセミナーに参加されている皆さんと何か一緒にできるようなことがあれば、ぜひAJETにお声掛けいただければと思います。


事例発表3.

「神戸の防災・減災技術と人材教育を途上国へ」〜国際協力が生む地域ブランド化と発信力〜


                           

講演者:日本国際救急救助技術支援会(JPR) 副理事 播磨 賢氏 

(公財)神戸国際協力交流センター 総務部長兼事業部長  小野 知哉氏


<日本国際救急救助技術支援会(JPR)>

JPR2005117日に神戸の消防士が立ち上げた、発展途上国に対する救急救助の技術支援をする団体です。会員数は凡そ40名で消防士を中心に医者、看護士、一般企業の方と多彩なメンバーで構成されています。

今までの活動実績として、2005年ザンビアの支援を理事長が始めたのがきっかけに、2009年にインドネシアと平行してカンボジアで活動をはじめ、現在に至っています。

 

支援を始める前のカンボジアの交通事情と言えば、トラックが度々横転し、バイクには人が5人乗っているというのが当たり前、また現地の救急車は病院所属のものでお金がない人は運ばない上運んだとしても、その最中の処置は殆ど施さないという状況でした。

そんな中、2009年にカンボジアで事業を開始し、2010年より神戸国際協力交流センター(KIC)とカンボジア事業についてモデル事業として連携を開始しました。


この事業は「カンボジア王国における「防災システム」整備支援プロジェクト」で命を救うインフラ整備・構築を目的としています。まず、2年間で指導者の育成まで完了しました。その後、育成された人材がより効果的に活動するための現場体制を構築することを目的に、プノンペンにある経済特区で地区の中大きな事業所における防災訓練や一般市民に対して救命講習を行ってきました。そして、今年ついに防災学校(日本でいう消防学校)が完成し、カンボジア人による持続可能な自立したシステム構築を目指します。

これまでのカンボジア事業のステップは4段階あり、最初はカンボジア人への指導、次はカンボジア人指導者の育成、そしてカンボジア人がカンボジア人を指導し、更に今年からはカンボジア人指導者がカンボジア人指導者を育成するというステップにきています。

私たちが去った後に何も残らないと無意味である為、防災学校をつくり、カンボジア人によるカンボジア人の指導を継続しようという働きかけを行ってきました。そして今年、漸くフン・セン首相の支持により開校することができました。

<神戸国際協力交流センター(KIC)>

ここで、神戸国際協力交流センターについてご紹介します。

神戸国際協力交流センターは地域国際化協会のうちで唯一「協力」ということばの入った団体です。これは神戸市と国連人口基金が両者で開発途上国を支援しようということで設立したアジアアーバンインフォメーションセンター神戸(AUICK)の事業を行う為に、神戸市が設立した神戸国際協力センターと神戸国際交流協会が統合されたというルーツを持つからです。

 

このJPRとカンボジア支援の事業をはじめた背景には、阪神・淡路大震災で世界中の方が神戸に支援に来てくださったことで、その時に受けた支援への感謝の気持ちが大きく、当時頂いた厚意を世界に恩返ししたいという神戸市民の熱い想いがあったからでした。またカンボジアの救急医療における状況を聞き、何とかしたいという気持ちが強くなったこと、そしてAUIKからつながるカンボジアとの関係の維持・深化があったことにあります。また国内におけるNGO/NPOの活動やボランティア活動が活発になった契機は阪神・淡路大震災以降であるといわれており、NGOの活動支援によるソーシャルキャピタルの増加や、国際協力を進めることによるシビックプライドの醸成も期待できると考えたからです。また、なぜ神戸国際協力交流センター(KIC)がJPRを連携先に選んだかですが、インドネシアでのKICとの共同活動実績があること、そしてJPRの会長である正井氏の出身母体が神戸市消防局で情報のやりとりがあったということが大きい要因です。


また、正井会長は救急救命士の資格をお持ちで、高い技術力指導力を持っておられ、副会長の播磨氏はご自身で既に海外で支援活動をされているご経験が豊富な方で、ノウハウを持っていらっしゃいました。

神戸国際協力交流センターの役割としては、総合調整や関係組織・部局との事務手続き、事業進捗管理等の技術的アドバイスを行っています。JPRと神戸国際協力交流センター(KIC)の基本的な協力体制としては、JPRはカンボジア現地から全てKICを通して進める体系をとっており、神戸市の消防局にも協力体制を頂き日本でも受け入れ研修を行うなど、連携を実践しています。


課題としては、途上国ではなかなか計画通りに事が運ばない為、時間的なズレが生じてしまうことです。また、現地の政治動向も注視しなければならず、もし政変が起こったりすれば影響が出る恐れがあることです。そして、クレアの助成金を利用するなどいろいろ努力はしていますが、十分な財源が確保できていない状況もあり、JPRの熱意と双方の信頼関係で事業が成り立っていると言えます。

 

今後の展望として国際協力は直ぐに成果がでるものでない為、長期的な視点も必要だと思っています。更に、シビックプライドに繋げたいが、十分とはいえない状況です。

私は留学生の奨学金の支給事業にも携わっていますが、面接の際に来日先を何で神戸にしたのかを訊ねると、「防災を学びたいから神戸を選んだ」という声が多く聴かれ、神戸は世界的に防災分野で評価されていることを実感しています。今後は、PR戦略を進めていき、効果的な地域ブランディングに繋げていきたいと思っています。


<日本国際救急救助技術支援会(JPR)>

JPRは消防に関することはやってきましたが、事務的なことやマネージメントについてはノウハウがありませんでした。そこで、海外協力のノウハウを知り尽くしたKICに全体的なマネージメントを期待しました。

 

今後の展望として、開発途上国では、各地域のなかでの防災という考え方は様々であり、まだ十分に浸透していません。この度のカンボジア防災学校設立により、カンボジア全土の指導者の育成が一段落した後には、ラオスやミャンマーなどにも拠点ができればいいと思っています。

また、次世代の地域の担い手に期待することとして、カンボジアでは圧倒的に女性隊員が多く、彼らには大きな期待を寄せています。

また神戸に対しての期待は、『自助共助公助』という言葉がありますが、最近の風潮として公助を一番期待する傾向があります。日本の若者に期待することとしては、日本人としての誇りを持って次の世代に繋げて欲しいということです。日本は本当にすばらしい国であるということを感じて欲しいですし、次の世代もそう声に出せるようになって欲しいと願っています。

◆意見交換会(グループワーク)

『多様な被災者を支える、多彩な連携メンバーチームの在り方を考える』

ファシリテーター:JANIC能力強化グループマネージャー JQAN事務局長 松尾 沢子氏

 

グループワークでは、3つの異なる避難所の例が提示され、意見交換会参加者それぞれの所属や立場から支援を必要とする多様な地域の人々に対する具体的な支援策について話し合いを行いました。その際には『人道支援の原則』や『支援者に求められる役割責任』も意識することが課題にあげられました。

さいごに 


 ファシリテーターの松尾氏から次のメッセージで締めくくられました。

私達のような災害支援に専門性のある集団も、平時から支援の際に相手に接する姿勢のトレーニングを行い、備える心構えを持っておくことが重要です。そして、それは組織の経営責任として、国際基準の世界でも議論されていることです。

 

また、防災計画を考えるにあたり、私達一人ひとりが支援する側であると同時に、私達自身も被災者に成り得る状況であることも十分に考慮しなければなりません。そして、そのような過酷な状況下においても支援を継続する必要があり、その際に職業意識を維持しながら対応できるようにする為には、平時におけるトレーニングが重要であることを念頭においてください。

また今回のグループワークで『リーダー不在』というキーワードが頻出しましたが、各々が所属のセクターで求められる対応を行う際には、組織や地域のグループリーダーが誰であるか、リーダー不在の場合にはどのように他のセクターと連携協力しながら対応できるか等、予め先々まで見越し、備えておくことが重要と言えます。


その際には、「人道支援の質と説明責任に関する必須基準(Core Humanitarian Standard on Quality and Accountability)」の9つの基準を是非心に留めてください。難しい言葉で書いてありますが、本日の意見交換会の中で、皆さんが防災で重視したいと考える点が網羅されており、支援の国際基準として重要視されているポイントとして、防災対策方針策定時の一つの指標として活用して頂ければと思います。


 

 

 

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