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『地域も元気!世界も元気!』 団体活動インタビュー

船橋市市長公室秘書課国際交流室<後編>

<お話をうかがった方>

船橋市市長公室秘書課国際交流室長 羽鳥さん

船橋市国際交流室

座学だけではない実践型の「災害時外国人サポーター養成講座」

船橋市では、国際交流協会と共催で平成19年度より災害時外国人サポーター養成講座を実施しています。この講座では、災害時に言葉や文化が異なることで「災害弱者」になりうる外国人を支援するサポーターを養成することを目的としています。

この研修では、「なぜ外国人支援が必要なのか」、「ボランティアに求められる役割」などの基本的な知識に関する講義のほか、市総合防災訓練に併せ小学校体育館で避難所宿泊訓練を行っています。

宿泊訓練は、@災害時外国人サポーターの実技訓練、A外国人の避難所生活体験の二本立てで実施しています。今年度は東日本大震災の影響もあり、外国人参加者52名、その他に、サポーター、国際交流協会ボランティアなど全部で120名ほどの方が参加されました。

特筆すべき点として、この訓練には日本語教室のボランティアの皆さんも宿泊してくださっているおかげで、多くの外国人の参加につながっています。

船橋市国際交流室

災害時外国人サポーター養成講座(避難所宿泊訓練)

相互支援による防災の取組み

船橋市は、平成21年度から防災協定を結んでいる横須賀市と連携し、夏は船橋市、冬は横須賀市で1泊2日の宿泊訓練を開催しています。毎年の訓練を通じて、互いの市のサポーター同士、「顔の見える関係」を築くことができます。横須賀市と研修を合同で開催することは、船橋市のサポーターにとって改めて自分の住む地域を見直す機会となるほか、他市から「支援を受ける」とはどういうことかを考えるきっかけにもなります。

今後は、こういった横須賀市との連携を通じて、国際交流の担当のみならず、災害対応の所管である防災担当職員間のつながりも深めた防災体制づくりや、災害時サポーターへ支援依頼を円滑に行う仕組みを検討していきたいと考えています。

歩きながら防災について考えるタウンウォッチング

災害時外国人サポーター養成講座では、今年度、新たな取組みとして、外国人と防災標識を確認しながら市内の避難所まで歩くタウンウォッチングを実施する予定です。このタウンウォッチングでは、サポーターの皆さんに、外国人住民と市内を歩く経験を通して、外国人の普段の生活ぶりや災害に対する意識を知ってもらい、外国人の目線に立った防災体制を考えるとともに、平時から、外国人と「顔見知り」になることを目的に行います。はじめての試みですが、多くのサポーター、外国人に参加していただきたいと思っています。

お互いの助け合い-全国初!「外国人応急手当普及員講習」

地域防災計画で外国人は、「災害時要援護者」と位置づけられますが、言葉の壁さえなければ重要な支援の担い手にもなり得ます。国際交流協会では市消防局のバックアップもあり、全国ではじめて外国人を対象とした「応急手当普及員※」の資格を取得できる養成講習を開催しました。

この講座を通じて資格を取得した外国人応急手当普及員には、避難所宿泊訓練や日本語教室に参加している外国人へ救命講習をしていただいていています。このように同じ外国人から母語で分かりやすく、他の外国人へ技能を普及していただくとともに、日本人はもちろん国籍を超えて市内全体に救命術が普及されることを期待しています。

船橋市国際交流協会

外国人応急手当普及員による日本語教室での講習風景

※「応急手当普及員」

普通救命講習を一般の市民に対し指導できる人。資格を取得するには、実技試験に加え、難易度の高い筆記試験も課される。

今回、筆記試験の翻訳を国際交流協会のボランティアが担当し、外国人の資格取得を後押しした。

今後の防災への取組み

過去の災害時には、外国人の安否確認、緊急情報発信において、地域の外国人キーパーソンとのやり取りが大きな威力を発揮したなど、普段の外国人住民との「つながり」が大切と聞いています。

船橋市には、外国人の集住地域はありませんが、外国人がどこでどのようなニーズを持って生活されているか行政が把握することは困難です。サポーターの皆さんには、積極的に街に出て外国人との「つながり」を築いていってほしいと期待しています。市としても過去の災害の教訓を活かし、さまざまな防災イベント等を通じた市民と外国人のつながりや「顔の見える関係」を作るバックアップを今後も行っていきたいと思います。

<インタビューを終えて>

船橋市と国際交流協会が連携して行う国際交流事業や体験型の防災イベントなどのお話を伺い「日ごろから顔の見える関係を築くこと」の大切さを感じました。また、横須賀市との共同講座や応急手当普及員講座など国籍や地域を問わずお互いに助け合える関係を作る取り組みは、今後の防災に向けとても重要だと感じました。

<インタビュアー>

市民国際プラザ(JANICより出向)

塚原 真琴

前編

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