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『地域も元気!世界も元気!』 団体活動インタビュー

福岡県国際交流センター インタビュー

 

今回のインタビューは、福岡県国際交流センターです。

<お話をうかがった方>
福岡県国際交流センター 緒方有希さん、木下映理さん

 

福岡県国際交流センター

 

開かれたスペースのこくさいひろば

 

 

今回は、福岡県国際交流センターが行っている取組みについてお話を伺いました。

 

福岡県国際交流センターの取組み
当センターでは、友好都市や海外福岡県人会との交流、国際交流・国際理解のイベント等の開催、外国人のための情報提供、機関誌の発行、FMラジオを通した多言語での放送などを行っています。海外福岡県人会とは、福岡県から海外に移住された方々の会で、9カ国21ヶ所にあります。県と移住国の交流の懸け橋となる重要な役割を担っており、移住国から留学生を呼んだり、移住100周年記念などの記念式典があれば、日本からお祝いに訪問するなど頻繁に交流しています。

当センター建物3Fにある「こくさいひろば」は、人が出入りしやすい開かれたオープンスペースとなっています。10時から19時までが開所時間となっており、年末年始以外はオープンしています。広く県民の皆さんと在住外国人の皆さんの情報交換・交流の場として、また海外からの留学生の窓口として、さまざまな事業を行っています。

 

日本語教室の活動を支える取組み
「こくさいひろば」では、ボランティアによる9つの日本語教室が開催されており、当センターで、この日本語教室の活動を支えています。年間で延べ369教室、受講者延べ4273人、ボランティア延べ2051人、国籍も36カ国以上の方に参加いただいています。県内には広く農村地域にも外国人の方がいらっしゃるので、日本語を学べ、気軽に行ける場所を作ろうと地域の日本語教室開設支援をしました。支援の際には、NPOと協働しながら行いました。現在、県内にあるボランティアによる日本語教室は87箇所となっており、目標としていた地域には、日本語教室を全て立ち上げることができました。
その後、現場ではどのような悩みがあるのかを把握するために地域日本語教室へアンケート調査を行いました。アンケート調査の結果、「他の教室の取組み事例を知りたい」、「教室の運営や学習方法について専門家の話を聞きたい」という声が多くあり、当センターとしてまず地域日本語教室の取組み事例などを紹介する冊子を作成することとしました。
また、地域日本語教室は、生活相談の場にもなっているという現状があります。そういった場合、対応をどうしているかアンケートで聞いたところ、ほとんどが個人または教室で対応しているという回答でした。当センターでは、様々な相談窓口の団体を紹介しています。そのため、困ったときの行政やNPOの活用方法、困っている人のサインの見方、また、教室の運営方法について専門家から話をしてもらう場「日本語教室運営・相談対応講座」を県内4地区で開催しました。その他にも、日本語教室ボランティアのための「スキルアップ講座」も行っています。

 

国際理解から学ぶこと
当センターでは長年、国際理解教育推進事業として、県内の小中学校や市民センター等へ講師の派遣や紹介を行っています。その数は、年間100ヶ所以上にも及びます。講師は、外国籍の方だけでなく、協力隊のOB、OGの方にも参加いただいています。
講師150〜200人のアレンジをしており、様々な国籍の方に講師として参加していただいています。インターネットで情報が手に入る時代なので、プラスαでご自身の経験等の話をしてくれる方に講師をお願いしています。  
そうした講師と交流することで新たな発見も生まれています。例えば、伝統的な人形浄瑠璃に取り組んでいる小学校では、子どもたちはあまり積極的に人形浄瑠璃に取り組んでいなかったそうですが、アフリカからの講師と出会い、講師が伝統芸能に感動したことで、子ども達は人に伝えることや伝統を守っているという自信に繋がったということがありました。
また、ある学校へは、在住外国人の子どもと同じ国籍の講師を派遣し、その国のことを講師から紹介してもらいながら子どもも加わり、子どもがひとりで上手に説明できないことも講師の力をかりて自分のルーツを紹介することで、自信につながるということもありました。
しかし、全ての学校を回ることはできないため、「こくさいひろば」でも、2カ月に1回、各国の講師が自国を紹介するイベントを行っています。また、震災後、海外から多くの援助を受け、自分たちは海外のために何ができるのかを考えるきっかけとして、協力隊のOB、OGに話をしてもらうという機会も増えています。

 

県内の団体との協働
「こくさいひろば」を会場として、年間約40のイベントを開催しています。そのひとつに、県内の国連機関である国連ハビタットの職員が活動紹介を通して、世界を知るための講座があります。国連ハビタットは、紛争や災害、スラムの拡大などで居住環境が悪い地域に対して、まちづくりの支援をしています。また、県内の中小企業の技術をアジアへ紹介し、普及する活動もしています。県内に国連の機関があることを知らない方も多くいるので、この活動を広く知らせています。また、県内にある領事館と一緒に「留学体験談ひろば」というイベントを開催しています。このイベントは、留学を希望していたり、興味があってもイメージがわかないといった人向けに留学経験者の声を聞き、領事館の職員からその国の状況を聞くというものです。こうした様々なイベントを通して企業の方、研究者、学生といった幅広い方にお越しいただいています。NGO/NPOは様々なコンテンツを持っていて、当センターは、場所や人に見せるノウハウを持っています。そうした互いの強みを合わせることでよりよい事業を実施できると考えています。

 

県内の団体の活動を応援
県内のNGO/NPOによっては、イベントの開催までは行えないが活動紹介をしたいという希望もあります。そのような団体については、展示等を通して団体の活動紹介が行えるよう入口のスペースを活用いただいています。例えば、福岡県には、カザフスタン名誉領事がいることで、年1回はカザフスタンを紹介する展示も行っているのが特徴的です。中には、イベントとからめた展示を行うこともあります。例えば、福岡県には、カザフスタン名誉領事がいることで、年1回はカザフスタンを紹介する展示も行っているのが特徴です。
また、「地域国際化推進活動支援事業」という助成金の交付も行っています。今までは年2回の申請期間を設けていましたが、小さな団体はなかなか計画が決まらず申請期間に間に合わないためを受けることができなかったり、事務的手続きが難しいということで、申請がしづらいのではないかという声があがりました。そのため、随時申請を受け付けるように変更しました。ただし、必ず審査は必要となるため、助成金交付の3ヵ月前までには申請してもらうようになっています。現在は個々の団体と多くの県民が気軽に参加でき、県民主体の国際交流推進事業となるための話ができるようになりました。申請する団体も申請する事業やイベントについて幅広く考え、こちらも活動の団体を知ることで広がりができています。また、随時申請にしたことで、申請件数も増えました。
この事業は、県民による国際化の推進を目的にしているため、団体にも育ってもらいたいという気持ちがあります。中には、助成金や入場料ありきのイベントではなく、共催や協賛金を募ることや賛助会を作って団体が存続するような取組みを提案することで、変化していった団体もあります。
私たちの強みは、現場を知っていることです。現場のデータや様子、現場にとって使いやすくするためにはどうすればいいかを考え、訴えていくことが大切であると思っています。失敗してもいいから、よりよくするために、変化していく必要があると考えています。

 

  

こくさいひろばの入口と展示スペース

 

 

 

<インタビューを終えて>
インタビューを行った「こくさいひろば」には、イベントチラシや資料なども多く置かれていて、広くオープンなスペースに机や椅子が配置され、談話をしたり資料を見たりするのに、気軽に立ち寄れるよう雰囲気作りがされていました。常に現場を意識し、現場に必要とされるものを追い求め、変化している姿勢がとても印象的でした。センターから現場の団体の活動視察に行くと、「よく来てくれました!」と快く迎えてくれるそうです。現場に即した日頃の積み重ねから、信頼関係が築かれているのだということを学ばせていただきました。

 

<インタビュアー>
市民国際プラザ(JANICより派遣)
齋藤斐子 塚原真琴 

 

 

 

 

 

 

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