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『地域も元気!世界も元気!』 団体活動インタビュー

(公財)プラン・ジャパン<前編>

<お話をうかがったスタッフの方>

コミュニケーション部 広報担当 城谷尚子さん

プラン・ジャパン

城谷さんからのメッセージ

「日本では、アドボカシー(政策提言)という活動がまだまだ知られていないと感じています。そのため、アドボカシーのキャンペーンを行う際には人手や資金が足りないなど多くの問題もありました。しかし、アドボカシー活動を通して私たちが『問題を何とかしたい』という意思を表明することによって、学校に通えない子どもたちの数は確実に減ってきています。一人ひとりが発した“声”は目には見えないけれど、本当に大きな力になります。そうやって、小さな声を集めて、大きな世論を形成することによって、世界の政府を動かしていくことは可能だと思います。みなさんにはぜひ、NGOが行っているアドボカシー活動にも関心を寄せて頂ければと思います。」

『すべての子どもたちが能力を最大限に発揮できる世界を実現する』ことを目標に、子どもたちとともに地域の開発を進める国際協力NGO、プラン・ジャパン。

今回は、広報担当の城谷さんにお話を伺いました。

始まりは5歳の戦災孤児から

国際NGOプランの活動は、1937年スペイン内戦の最中、イギリス人ジャーナリストであるジョン・ラングドン=デ−ビスが、ひとりの戦災孤児を路上で保護したことから始まりました。

その後「スペインの子どものためのフォスター・ペアレンツ・プラン」を設立、時代の流れとともに、その活動を戦災孤児から途上国の子どもたちへの支援と移し、現在では、子どもの保護や教育に関する活動をしています。

プラン・ジャパンは、「経済成長を遂げた日本は途上国支援をすべき時代になった」と考えた有志の方たちが、国際NGOプランのイギリス本部の働きかけを受けて、創立されました。

プラン・ジャパン

ロンドンの施設の前で。第二次世界大戦が激化する中、イギリスに逃れて活動

子どもたちとともに

プランの活動の目的は、子どもたちのための地域をつくること。「プランでは住民の参加をとても意識しています。住民自身にその地域における問題を見つけてもらい、計画を立て、実施してもらう。その中でも、特に子どもの参加に重点をおいているのがプランの特徴です。大人だけではなくて、必ず子どもたちにも役割を持ってもらうのです。地域に子どもクラブを作り、プロジェクトを行う際にリサーチをしてもらったり、地域の担い手という意識を幼いときから持ってもらう。そうして、プランがいなくなっても、そのコミュニティを自分たちだけで運営できるような人になってもらうことが理想です。」と城谷さんは言います。

プラン・ジャパン

自分たちで制作したポスターを使って、「子どもの権利」を訴えるカンボジアの子どもたち

厳しい状況にある女の子たちに

今、プラン・ジャパンが精力的に行っている活動のひとつである、「Because I am a Girl」キャンペーンを担当されている城谷さん。途上国では、女の子よりも男の子を優先させている国が多く、女の子たちは十代のうちに結婚させられてしまったり、教育を受けられなかったり、病気になっても病院に連れていってもらえなかったりする現状があるとのことです。そこで、プラン・ジャパンでは、「Because I am a Girl」キャンペーンとして、そんな厳しい状況にある、途上国の女の子の現状を知ってもらうための報告会や上映会を行っているのだそうです。

このキャンペーンに携わる中で、城谷さんが感じたことは「女の子の教育の大切さ」でした。

「インドのスタディツアーに同行した際、現地で活躍している女の子に出会いました。その子は、プラン・ジャパンの支援によって教育を受けることができ、保健師の資格を得て、その地域の保健所で公務員として働いていました。その姿を後輩である同じコミュニティの子どもたちが憧れのまなざしで見ていたことから、教育を受け、自立した女性が、次世代に希望を与えるのだと感じました。」と城谷さんは話します。

プラン・ジャパン

ニジェールの若い女性を対象にした、小規模金融プロジェクト。女性の起業を応援する

子どもだからこそ気付けることがある

プランは『すべての子どもたちが能力を最大限に発揮できる世界を実現する』ということを目標としています。実際に、子どもたちがどのように地域で活躍しているのか城谷さんに聞いてみました。

「例えば、多くの子どもが学校に通っていない地域で、それぞれの家庭のお金が一体何に使われているのか、という調査を子どもたちにしてもらったところ、教育費よりもお酒やたばこに使われているということがわかったのです。それって、大人が聞こうとしてもなかなか聞けないことですよね。そうして、お酒やたばこよりも教育費にお金を使ってほしいということを子どもたちが地域の大人に伝えて、教育について考え直してもらうという活動をしました。 また、学校に行っていない子どもの数の調査も子どもたちに行ってもらいました。その結果、政府が計算した数と大きく違ったそうです。だれが学校に行っていないのかというのは、政府よりもその地域に暮らす子どもの方がわかっています。そのデータを元にして、政府に教育の必要性を訴えることによって、その地域の就学率が上がりました。」

これらの具体的な話から、現地でプロジェクトを進めていく際に、子どもも重要な役割を担っていることを感じることができます。

プラン・ジャパン

コミュニティのリーダーとの話し合いに参加する、インドの子どもクラブ。「学校で安全な水が飲めるよう井戸を建設してほしい」と依頼し、実現した

政府と地域を結ぶ

コミュニティがもう住民たちの力でやっていけるとなった時、プランはその地域から撤退します。しかし、撤退を決める際にもう1つ大切なことは、政府の政策がそのコミュニティに行きわたることだと城谷さんは言います。「子どもに教育を受けさせるのは権利であり、義務であると思います。その義務を負うのは親であり、コミュニティの大人であり、その国の政府です。教育というのは、本来政府が整えていかなければいけないものです。」

「以前は、プランが学校を建てたり、教科書を配布したりしていた地域でも、今では、政府が学校の教員数を増やしたり、教科書代を払ったりするようになりました。地域の人たちが政府に交渉できるような仕組みづくりを、プランが支えていくということも重要な活動のひとつです。」

<インタビューを終えて>

どちらかと言えば、子どもは守られなければならないという考えがあった私には、子どもは地域の担い手、立派な地域社会の一員なのだとプラン・ジャパンから教えて頂き、目からうろこでした。その徹底した子どもの可能性と未来を信じて活動するスタンスが、とても魅力的に感じられました。(JANICユース 菊地崇浩)

<インタビュアー>

国際協力NGOセンター有志グループ(JANICユース)

広報チーム 菊地崇浩

広報チーム 権智娜

続きは、後編をご覧ください。

※(特活)国際協力NGOセンター(JANIC) HPのNGOスタッフインタビューで紹介している記事を掲載しています。

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