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『地域も元気!世界も元気!』 団体活動インタビュー

(特活)ピースウィンズ・ジャパン(PWJ) <後編>

<お話をうかがったスタッフの方>

ピースウィンズ・ジャパン

広報/窓口担当 山下智子さん(写真左)、海外事業部担当 西野ゆかりさん(写真右)

国際協力が職業として成り立つということ

以前は永田町で政策秘書をされていたという西野さん。NGO職員になろうと決めたのは2005年の年末、ちょうどパキスタンで地震が起こった直後の事でした。

「パキスタン地震のような大きな災害の時に、翌日にはスタッフを送り、現場のニーズをスタッフ自身が目で見て、何千何万という単位の人に支援ができる。そして、それが職業として成り立つ。それって面白いな、と思ったのです。」

以前のお仕事との違いを聞いてみました。

「政策秘書は、ある種、出来た仕組みを維持する仕事です。それに比べて今の仕事は、災害や紛争後の何もない所で、何をどう支援するかという大きな計画を自分たちの力で立てて、実現することが出来ます。」

一見大きくて華やかながらも停滞した仕事よりも、現場で役に立つ人間になりたいと思っていた西野さんは、そんなダイナミズムに魅力を感じて転職を決めたそうです。

現地で求められるものは何か

西野さんは、ピースウィンズ・ジャパン(以下、PWJ)に就職後、パキスタンに3カ月、南スーダンに2年間赴任することになりました。その後スリランカで2年間支援を行い、今年5月に日本に帰国しました。

スリランカでは、内戦後、故郷に戻る人々への生活再建支援を行いました。内戦で今までの暮らしのすべてを失った人々が、十数年ぶりに帰っていく先で目にしたのは、壊れた家、荒れた畑、涸れた農業用の池だったそうです。PWJはこういった方々に対して、仮設住宅の資材や農業再開のための道具、農業用の貯水池修復などを行っています。

現地での支援活動を通して、西野さんはこのように感じられたそうです。

「この仕事は、気持ちだけでは続かないですし、気持ちだけを求められるわけではなくて、決められたタイムフレームの中で、効果や成果を求められる仕事です。ですので、結果的に、私以外の人が関わった方がよかったと思われるのはすごく申し訳ないことですので、現場では、このやり方でベストなのか、と自問自答の毎日です。自分をもっと成長させなくてはと思わされますね。」

ニーズ調査を行うPWJ

ニーズ調査を行うPWJ西野さん(スーダン)

日常を通して触れる現地の文化

赴任中は、あまりオンとオフの感覚もなく、四六時中仕事と繋がった生活になるそうです。張り詰めた生活の中で西野さんを支えていたものとは何だったのでしょう。

「現地に長期間滞在していると、どの国でも、その土地ならではの歴史や自然、衣食住や宗教などの文化、つまり旅行者では知ることのできない部分に触れる事が出来ます。こういう事を実体験できるのはすごく新鮮で、自分の価値観や生まれ育った環境を見つめ直す機会にもなりますし、これが私のモチベーションなのだろうなと思います。普段から一緒に仕事をするローカルスタッフと他愛もない話をして人間の感情の普遍性に思いを馳せたり、マーケットで見つける野菜がおいしかったり、事業の中で提供する家畜がとても可愛かったり、そんな日常にある何気ない事が楽しく、心の栄養になっているようです。」

現地の文化にも触れる(スリランカ)

現地の文化にも触れる(スリランカ)

PWJがそこに行かなければあり得なかった支援

現場に入った段階で迅速にニーズを把握し、事業を組み立てて実施する、そんなPWJだからこそやり遂げることのできた支援は少なくないはずです。「事業を展開している最中に、追加的に起きた災害への対応の速さはどこよりも強いと思います。」と西野さん。

また具体的な部分でPWJならではの付加価値をつけられたと感じたのは、スリランカで、村の人と仮設住宅の建設について話し合っているとき、住居内の暑さ対策をするべきだと気付き、内側から耐熱材を入れたことだそうです。

「他団体も、PWJの現場を見て、これはいい、ということになり、アイディアを活用してくれました。」と西野さん。

仮設住宅の建設(スリランカ)

仮設住宅の建設(スリランカ)

日本のNGOの壁を越えて

最後に、西野さんに今後の支援活動の目標をお聞きしました。

「支援の現場では、もっと大規模に事業を展開している欧米系の大手NGOによく出会います。彼らに比べると、日本のNGOはまだまだ資金も少ないため、やり方はよくても受益者数で見たらインパクトが小さくなってしまう、という壁を感じることもあります。PWJとして、こうした壁を越えてより良い支援をする努力を続けて行きたいですね。まだまだ成長中の日本のNGOですが、だからこそ、この先の飛躍が期待できるのだと思います。」

スーダンの人びと

スーダンの人びと

<インタビューを終えて>

私たちに事業についてだけでなく、文化の違いを楽しんでいらっしゃることをいきいきと話してくださった西野さん。活動に対する情熱を強く感じました。 (JANICユース 中村衣里)

<インタビュアー>

国際協力NGOセンター有志グループ(JANICユース)

広報チーム 粟根夕貴、中村衣里

前編

※(特活)国際協力NGOセンター(JANIC) HPのNGOスタッフインタビューで紹介している記事を掲載しています。

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