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『地域も元気!世界も元気!』 団体活動インタビュー

障害分野NGO連絡会(JANNET)<前編>

<お話を伺ったスタッフの方>

障害分野NGO連絡会

事務局長 上野悦子さん

上野さんからのメッセージ 

「障害があることを理由に排除される人々を出さず、全ての人々が地域のなかでその人“らしい”生活を送ることができるような交流や支援活動を途上国で実施している団体を障害分野NGO連絡会(以下、JANNET)は支援しています。今後とも引き続きご支援をよろしくお願い致します。」

貧困解決と障害を共に考える

世界保健機関(WHO)の報告によると、世界の人口のうち、10億人以上の人々が何らかの障害を抱えており、貧困層に障害者が多いともいわれています。貧困と障害の因果関係に関する研究も進んでおり、あらゆる開発分野に障害という視点を組み込まなければ貧困削減は望めません。ミレニアム開発目標(MDGs)の達成も、障害者の生活改善が認められなければ難しいといわれています。

今回は、開発分野に障害という観点を組み入れるべく、障害分野で活動をしている団体の連携促進、ネットワーキング活動を行っているJANNETの事務局長 上野悦子さんにお話を伺いました。

障害分野NGO連絡会

「アジアろう者友好基金(全日本ろうあ連盟が行っている発展途上国支援)事業で奨学金支援先のネパールのゴルカ聾学校へ訪問した際の写真です。」

(写真提供:JANNET会員の全日本ろうあ連盟) 

共通の課題にネットワークで立ち向かう

JANNETは1993年に設立されました。その前年に、障害者団体の全国会議があり、その分科会「国際協力」で、途上国で支援を行っている国内の民間団体が議論する中で「情報」「人材」「資金」の不足という共通の課題が明らかになったそうです。それぞれの団体の強みを活かして活動するためのネットワークが必要だという共通認識から、JANNETが生まれました。

障害分野NGO連絡会

昨年の研究会の様子。日本の地域福祉活動を紹介し、CBR(Community Based Rehabilitation:地域に根ざしたリハビリテーション)の視点で読み解きました。 

全ての人の参加による取組み

途上国での障害分野の活動では、CBRという概念が前提として掲げられているそうです。どういうことなのかと聞いてみると、

「地域コミュニティベースで、障害者自身やその家族が暮らしやすくなるように、環境改善、周囲の理解促進を目指すアプローチがCBRです。偏見や差別を周囲の人々がもたなくなるという状況をつくりだせば、障害者は一般市民としての暮らしを送ることができます。その取組みをコミュニティ全体で行うことで、地域を変えていく、それがCBRの目的となっています。」と上野さんは教えてくれました。障害分野で活動する個々の団体がこのCBRも学びながらより良い活動ができるよう、支援を行っているのがJANNETです。

開発に障害分野の視点を

JANNETの活動内容としては、メールマガジンの発行、研究会の開催、国際会議への参加及び会員へのフィードバックなど、情報発信とネットワークの場づくりが主となっています。一般の方向けには世界銀行と日本財団によるイベント「コーヒーアワー」における 「障害と開発」シリーズを共催で1〜2ヶ月に一度程度行っています。

また、JANNETは、CBRアジア太平洋ネットワークに入り、アジア太平洋の国の関係者とのつながりがあります。2015年には第3回アジア太平洋CBR会議が日本で開催される予定です。JANNETは、障害分野と他の開発分野の架け橋をつくりたいと考え、国内外への啓発を目指しています。

障害分野NGO連絡会

JANNETは事務局を担う(公財)日本障害者リハビリテーション協会国際課の 2名のスタッフ(左列)によって運営されています

サポート募金によって団体紹介冊子を作成

「JANNETは任意団体ですので、一般の助成金などへの申し込みがなかなか出来ません。NGOサポート募金を通してご支援をいただけるのは非常にありがたいです」と上野さん。ネットワーク分野への募金を資金の一部として、昨年、障害分野で活動しているNGOの団体紹介のための冊子とCDを作成しました。多くの方へ障害分野への関心を高めてもらえるような活動が行われているようです。

<インタビューを終えて>

「開発」と「障害」は互いに強い関連性を持ちながらも、両者が同時に語られる機会はそれほど多くはありません。上野さんがおっしゃったとおり、MDGsを代表する開発途上国の貧困問題の解決のためには、開発に障害分野の視点を組み込み、多様なアプローチを試みることが不可欠だと思います。(JANIC 渉外グループ インターン 宇都喬之)

[インタビュアー]

国際協力NGOセンター有志グループ(JANICユース)総務チーム 惣名一貴

国際協力NGOセンター(JANIC)渉外グループ インターン 宇都喬之

続きは後編をご覧ください。

※(特活)国際協力NGOセンター(JANIC) HPのNGOスタッフインタビューで紹介している記事を掲載しています。

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