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『地域も元気!世界も元気!』 団体活動インタビュー

(特活)シェイクハンズ

今回のインタビューは、特定営利活動法人シェイクハンズです。

<お話をうかがった方>

特定非営利活動法人シェイクハンズ 

代表理事 松本里美さん(写真左)、清長摩知子さん(写真右)

(特活)シェイクハンズ

今回は、特定非営利活動法人シェイクハンズが行っている外国籍のこどもたちの学習サポート事業などについてお話を伺いました。

シェイクハンズのあゆみ

シェイクハンズは、外国籍のこどもたちの学習サポートなどを中心に活動しているNPOです。以前、私が国際交流協会のボランティアをしていた仲間たちと「国際交流を町なかで行いたい!」と、現在のシェイクハンズの前身となる団体を立ちあげたことをきっかけに国際理解や多文化共生の活動を行ってきました。2009年に「シェイクハンズ」としてNPO法人化し、今年の4月に外国人が多く住む楽田に「寺子屋シェイクハンズ」を開設して、日本語学習や教科学習、また外国籍のこどもたちの居場所づくりなどを中心に活動しています。

犬山市における外国人住民の状況

犬山市にいる外国人は全体的にはフィリピン、ペルー、中国の方が多いですが、子どもたちをみるとスペイン語圏の子たちが多いように感じます。犬山市のなかでは、特に私たちが寺子屋を開設した楽田が外国人の集住地域となっており、多くの外国籍の子供たちはこの地域にある2つの小学校、そして1つの中学校に通っています。

外国籍の子供たちの居場所づくり

シェイクハンズでは、犬山市の委託事業として「おかえりなさい塾」、「みんなの日曜塾」などの事業を行っています。「おかえりなさい塾」は、外国籍のこどもたちの放課後の居場所づくりの場です。小中学生の日本語学習や、宿題の指導、また集団遊びなども行っています。勉強ももちろん大事ですが、子どもたち同士が集まってコミュニケーションを取りながら遊ぶ場があることも非常に大切だと感じています。また、毎週日曜日に行っている「みんなの日曜塾」では、親子が一緒に参加できるような日本語教室、また子どものスペイン語教室なども行っています。

寺子屋には、多い時には30〜40名位の子どもたちが来ますが、両親が共働きのためお迎えが18時以降になることも多く、長い時間子どもたちを預かることもあります。ここはボランティア12〜13名程度で運営しているので、なかなか大変なこともありますが、子どもたちにとっては本当に大切な居場所になっていると思います。

また、ここでは日本語や教科の勉強だけではなく、地域や生活の情報を織り交ぜた活動も行っています。外国籍の子どもは社会での経験が圧倒的に少ないので、近くの畑をかりてみんなで野菜をつくるなど、いろいろなことを経験させてあげたいと思っています。

(特活)シェイクハンズ

寺子屋の様子

この寺子屋での事業対象は小学生、中学生がメインですが、小学校入学準備のための日本語や生活習慣を教えるプレスクール等も行っており、近くの保育園からも小さな子どもたちが来ることもあります。

また、愛知県からの委託事業として「夢のエスコート塾」も行っています。ここでは中学生の受験を応援するための学習支援とあわせて、子ども達の夢やそれを実現するために必要なことなどを考えるワークショップなども行っています。この事業は、愛知県が作成した「外国につながる子どもたちの進路応援ガイドブック」を活用しながら進めています。

泊2日の交流会

シェイクハンズでは、毎年外国籍と日本の子どもたち100人程度を集め、1泊2日の交流会を行っています。交流会の中では、中国の方に来てもらってみんなで餃子を作ったり、7メートルもある長いのり巻きを作ったり、和太鼓の体験をしたりと、異文化体験も交えながら楽しく交流しています。また、外国籍の子どもたちにとって第2の故郷でもある犬山のことをもっと知ってもらいたいと思い、犬山の「石上げ祭り」にもみんなで参加しています。

この1泊2日の交流会は、子どもを迎えに来た外国人の親の方が夢中になってしまうほど楽しいイベントなので、とても人気があります。また、この交流会にはたくさんの団体や地域の方がさまざまな形で協力してくれるのですが、そのおかげでいろいろな方と知り合い、関係を築くこともできました。

地域の関係団体とのつながり

学校の国際クラスの先生などがおやつをもって寺子屋の様子をのぞきに来たりすることもよくあり、活動にあたっては地域の学校や保育園、センターなどと連携し、顔の見える非常にいい関係が築けています。このような市街地から少し離れた地域の場合は、特に地域の人たちや関係団体とのつながり、関係性は非常に大切だと感じていますが、その連携はとてもうまくいっていると思います。

今後について

もともと行っていた「おかえり塾」の活動からすると、今は事業の数も対象とする年代も幅が広くなってきました。やはり数年間活動を続けていると、小学6年生だった子が高校生になって勉強の内容も難しくなったり、ここに来る子どもだけでなく、その兄弟や親が抱えている問題も見えてきたりと、対応しなければいけない課題がどんどん増えてきました。学習支援に関することだけではなく、家庭の中の相談を持ちかけられるなど、事業以外のところで対応しなければいけないこともたくさんあります。

犬山市にいる外国籍の方の中には、すでに家を購入した家族も何組かいます。また、子どもたちの中にも「頑張って勉強して大学に行き、仕事を見つけて日本で生活したい」と言う子も多く、「ここで永住したい」という気持ちを持った人が増えてきています。そうなると、これらの子どもたちは外国の子どもではなく、「地域の子ども」です。このような地域の子どもたちが、持っている力を存分に発揮できたら、この地域はとてもいい地域になるかもしれない、それがこの地域の突破口になるのではないかと考えています。

そのためにも、これからやりたいことがたくさんあります。ただ、子どもたちと交流する時間を持ちたいと思っても、私は団体の運営で精一杯でなかなかその時間をとることができません。その分、現在は摩知子先生のような若い先生たちが活躍してくれています。子どもたちにとっては、年代や感覚が近い先生たちがいることは相談もしやすく、先生たちも頼りにされていると思います。これからは、活動も可能な範囲で若い先生たちに少しずつ引きついでいきながら、子どもたちを応援していきたいと思っています。

<インタビューを終えて>

訪問したのがお昼の時間だったため、インタビュー時には「寺子屋」の中に子どもたちの姿はなかったのですが、子どもたちが作ったかわいい飾りやホワイトボードに書かれている落書きを見ているだけでも、元気な子どもたちの様子が目に浮かんできました。また、「活動を続けていくにつれ、対応しなければいけない課題が増えている一方で、活動に参加する若い先生たちの活躍にとても助けられている」という松本さんの言葉が印象的でした。今度は、若い先生たちと子どもたちが元気に活動している姿を改めて見に伺いたいなと思います。

(特活)シェイクハンズ

寺子屋の中にあった子どもたちが書いた絵

<インタビュアー>

市民国際プラザ(JANICより派遣)

田月 千尋

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